選択 alternative 2003 10 29
「今年の株式市場を振り返って」
今年の5月2日に、日経平均株価が、7603円を記録して、
一時は、どうなることかと心配しましたが、
何とか、10000円の大台を維持できるまで、回復しました。
しかし、それでも、株で損をしている人が、意外にも多い。
この「株で損をしている人」に共通している特徴は、何か。
それは、銘柄を選ぶ時に、イメージで選んでいるのです。
中味をよく調べないで、イメージがいいからとか、
有名な会社だからとか、
そういう「感覚」で判断した投資家は、失敗しているのです。
そういう人は、「理性」が、多少、低かったかもしれない。
「理性」とは、物事を判断する判断能力です。
そもそも、株を、「この会社はイメージがいい」という「感覚」で選べば、
失敗するのは、当たり前の話です。
そんな選択は、失敗の選択です。
そういう人は、消費生活でも失敗をしている。
よく中味を調べないで、イメージで買ってしまったら、損をした。
こういう人は、理性が低いかもしれないので、
よく、周りの人と相談してから、株や商品を買うべきです。
今日は、店頭市場の上位ランキングに「7611 ハイデイ日高」が、また登場しました。
この会社は、低価格ラーメンのチェーン店です。
「馬子にも衣装」というと、経営者に失礼かもしれないが、
店頭市場の上位ランキングに進出すれば、見方も変るでしょう。
私も、この前、この会社が上位ランキングに顔を出した時に、
さっそく、低価格ラーメンを食べに行ってきました。
本当に、値段が安いですが、味は値段以上に、美味しかったです。
それにしても、ラーメン屋を株式上場させるという発想には、驚きます。
しかも、上位ランキングに、2回も、顔を出すとは、
株式市場でも、その実力を調査していく必要があります。
時代は変った。
たいていの人は、時代に取り残されている。
しかも、それに気づいていない人が多い。
さすがに、ラーメン屋には無理でしょうが、
これからは、「小が大を食う」という現象を見ることになるでしょう。
つまり、数年前までは、新興企業だった企業が、
大企業を飲み込んでしまうということです。
昨日、東証一部に上場した「ヤフー」という会社は、
10年も昔ではない、数年前は、小さな新興企業だったのです。
しかし、今や、株式の時価総額が、東京電力に接近しているのです。
その規模は、UFJ、セブンイレブン、KDDIよりも、大きい。
「本で水泳を勉強する」
そういう人が、多くありませんか。
実は、この前、日経平均株価が、今年最大級の下落を記録した時、
それに買い向かった投資家がいたそうです。
拾えるものは拾ったそうです。
こういうことは、市場の機微に精通していないと、無理です。
本で株を勉強しているだけの人には、わからないことです。
つまり、本で水泳の勉強をしても、水泳はできません。
世の中、そんな人ばかりです。
宗教の世界で、神学を論じることは、問題ありませんが、
みんな、政治の世界でも、経済の世界でも、神学論争をしています。
神学論争になっている政治学、神学論争になっている経済学。